認知症は病気が進んでくると、最近の記憶が失われます。財布や預金通帳、メガネをどこに置いたかわからなくなってしまい、朝からずっと探していることも珍しくありません。数分前の記憶がはっきりしなかったり、時間や周囲の状況もどこか曖昧に感じて不安になります。このために「何度同じことをし、確かめる」ことで安心しようとします。
日常的な挨拶や会話はできますが、火の消し忘れ、一度買った品物を何度も買ってしまう、人との約束を忘れてしまうなど行動面での失敗が目立ってきます。
周りの人達に、なかなか認知症とは気付かれないなか、注意されたりすると仕事や生活に自信が無くなり、不安な気持ちになります。今まで当たり前にできてきたことができなくなると、認知症の方は「自分はどうなってしまうのだろう?」という大きな不安を抱いていることを、家族や周囲の人たちは理解することが大切です。
