食事をしたばかりなのに、そのことをすっかり忘れてしまい、「ご飯を食べさせてもらっていない」と言いふらしたり、騒いだりする認知症の方をしばしば見かけることがあります。 認知症が軽度から中度のときに、よくみられる症状です。
近所の人に聞かれると、まるで虐待しているように思われるので、家族もつい「人聞きの悪いことを言わないで!」と怒ってしまいがちですが、よくあることですので冷静に対応しましょう。

「いま用意していますからね」と声をかけると、納得してくれます。本当にお腹がすいていると思われる時は、お茶を入れたり果物で代用したりして、少しお腹を満たすようにします。あまり食べすぎると、次の食事の時に食べられなくなってしまいます。食事が不規則になるのは好ましくないので、少量にとどめるのがコツです。
また、寂しさを訴える代わりに食事の訴えを持ちだしている場合もあるので、話し相手になるように努める必要があります。
